「e-Taxに新しいお知らせがあります」。そのメール、スマホにアプリを入れさせようとしていませんか。
フィッシング対策協議会が2026年9月30日、国税庁をかたってAndroidスマートフォンの利用者を不正アプリのインストールへ誘導するフィッシングメールについて緊急情報を公開しました。9月8日にも、ポイント付与をうたって不正アプリを入れさせようとするメールの注意喚起が出ています。クリニックの事務でも税務関係のメールは珍しくありません。本物かどうかを見分けるより先に決めておきたいことを整理しました。
どんなメールが出回っているか
フィッシング対策協議会が2026年9月30日に公開した緊急情報によると、国税庁をかたるメールの件名には「控除適用のご案内」「還付に関するお知らせ」「【重要】e-Taxメッセージボックスに新しいお知らせがあります」などが確認されています。本文のリンクをたどると、Androidスマートフォンの利用者に対してアプリのインストールを促す流れになっています。同協議会は9月8日にも、「Androidスマホをお使いですか?今すぐ◯◯ポイントが受け取れます」「【まもなく失効】ポイントの受け取り手続きはお済みですか?」といった件名で、同じく不正アプリのインストールへ誘導するメールの緊急情報を出しています。件名はいくらでも作り替えられますので、文面を覚えるより「アプリを入れさせようとしてきたら止まる」と決めておくほうが確実です。
本物のe-Taxは、メールにURLを書きません
見分ける手がかりは国税庁側が公表しています。e-Taxのホームページにある「国税庁を装った不審なメールにご注意ください」(令和6年2月15日掲載、令和8年3月18日更新)では、e-Taxから送るお知らせメールには原則としてメール本文内にURLを記載していないこと、税金の納付や差押えを求めるメールは送っていないこと、送信元は「e-Tax(国税電子申告・納税システム)info@e-tax.nta.go.jp」であること、メールアドレスを登録している利用者には登録された氏名で呼びかけることが説明されています。つまり、本文にリンクが貼ってあり、宛名が「お客様」で、急いで手続きしろと書いてあるものは、その時点で本物ではない可能性が高いということです。
受け取ってしまったときに、院内で止める手順
いちばん効くのは、メールの中のリンクを踏まないことではなく、「リンクを踏まないで済む経路」を決めておくことです。税務関係の通知が気になったら、メールからではなく、普段使っているe-Taxの画面にいつもどおりログインしてメッセージボックスを確認する。これだけで、偽サイトに行き着く道がふさがれます。アプリについても同じで、インストールはGoogle PlayやApp Storeなどの正規のストアからだけ、と決めておきます。メールやウェブページに出てくる「ここからインストール」は使いません。すでにリンクを開いてしまった、あるいはアプリを入れてしまったという場合は、その端末で他の操作を続ける前に、院内のIT担当者や委託先へ連絡してください。自己判断で端末を初期化すると、何が起きたのかを後から確認できなくなります。
スタッフの私物スマホにも関わる話です
今回のメールの誘導先はAndroidスマートフォンです。業務用のパソコンだけを気にしていると抜けてしまう部分で、受付や事務のスタッフが私物のスマートフォンで職場のメールを見ている場合は、同じ危険が院内に入ってきます。私物端末で業務メールを見る運用があるかどうか、一度確認しておくとよいと思います。あわせて、迷惑メールフィルターが有効になっているか、職員が「これは怪しい」と思ったときに誰に見せればよいかの一行を決めておくだけでも、対応はだいぶ変わります。院内のメール運用や、スタッフ向けの短い注意喚起の整理については、アイジェイネットでもご相談を承っています。
出典・確認元
- フィッシング対策協議会:国税庁をかたり不正アプリのインストールへ誘導するフィッシングメール(2026年9月30日) ↗
- フィッシング対策協議会:不正アプリのインストールへ誘導するフィッシングメール(2026年9月8日) ↗
- 国税庁 e-Tax:国税庁を装った不審なメールにご注意ください(令和6年2月15日掲載/令和8年3月18日更新) ↗
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