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パソコン / 公式資料に基づく実務解説・トラブル予防

青い画面に「回復キーを入力してください」。設定した覚えがなくても、院内のパソコンは暗号化されていることがあります。

掲載 2026.10.13情報確認 2026.10.13

この記事は新しい発表を扱うものではなく、マイクロソフトが公開しているサポート情報に基づく実務解説・トラブル予防です。Windowsのパソコンは、セットアップのしかたによっては本人が操作しなくてもディスクが暗号化されます。そのまま使えているうちは意識しませんが、部品の交換や設定の変更をきっかけに、起動時に48桁の「回復キー」を求められることがあります。キーの控えがないと、中のデータを取り出せません。暗号化されているかどうかと、キーの保管場所を、今のうちに確認しておく話です。

どういう画面が出るのか

電源を入れると、いつものパスワード入力画面ではなく、青い画面に「回復キーを入力してください」と表示される。48桁の数字を求められ、それを入れないとWindowsが起動しない。これはパソコンが壊れたわけでも、ウイルスに感染したわけでもありません。マイクロソフトのサポート情報には「BitLocker 回復キーは、Windows で暗号化されたドライブのロックを自動的に解除できない場合に必要です」と書かれています。暗号化されたディスクの鍵は、ふだんパソコン本体の部品が預かっています。その前提が崩れたとき、つまり部品を交換した、本体の設定を変更した、別の機器につなぎ替えたといったときに、持ち主本人かどうかを確かめるために48桁の入力を求める、という仕組みです。

設定した覚えがないのに、なぜ暗号化されているのか

「暗号化なんて誰も設定していない」という点が、この話のやっかいなところです。マイクロソフトは「デバイス暗号化は、オペレーティング システム ドライブと固定ドライブに対して BitLocker 暗号化を自動的に有効にする Windows の機能です」と説明しています。そして、Microsoftアカウント、または職場・学校のアカウントでデバイスに初めてサインインしたりセットアップしたりすると有効になり、そのアカウントに回復キーが添付される、とされています。逆に、ローカルアカウントだけで使っている場合は自動では有効になりません。つまり、購入時のセットアップでMicrosoftアカウントを入力したかどうかで、院内の同じ型のパソコンでも扱いが分かれます。設置を業者に任せた機械ほど、誰のアカウントで初期設定されたのかが分からなくなりがちです。

回復キーはどこにあるか

マイクロソフトが挙げている保管場所は4つです。Microsoftアカウントにバックアップされている場合は、別の機器からそのアカウントのページで確認できます。職場・学校のアカウントでサインインしたことがある機械なら、その組織側に保存されている可能性があります。暗号化が有効になったときに印刷していた場合は紙に、USBメモリへテキストファイルとして保存していた場合はその中にあります。探すときは、回復画面に出ている「回復キー ID」の最初の8桁を控えてください。マイクロソフトは「回復キー ID は、複数の回復キーがある場合に使用する回復キーを識別するのに役立ちます」としています。なお、どこにも見つからなかった場合に備えて、重要な注記があります。「Microsoft サポートには、失われた BitLocker 回復キーを取得、提供、または再作成する機能がありません」。そしてキーがないまま進める方法はパソコンのリセットになりますが、「デバイスをリセットすると、すべてのファイルが削除されます」と明記されています。

今日のうちにできる確認と、やってはいけないこと

確認そのものは数分で終わります。管理者のアカウントでWindowsにサインインし、設定アプリを開いて「プライバシーとセキュリティ」から「デバイスの暗号化」を見ます。項目が表示されていてスイッチが入っていれば、そのパソコンは暗号化されています。項目自体が出てこない場合は、対応していない機械か、管理者以外のアカウントでサインインしている可能性があります。暗号化されている機械が見つかったら、回復キーがどのアカウントに紐づいているか、紙やUSBメモリの控えがどこにあるかを、機械ごとに書き出しておいてください。院内で持ち出す可能性のあるノートパソコンは、暗号化されていること自体は紛失時の備えとして有効ですので、無効にすることを勧める話ではありません。避けたいのは2つです。画面が出た状態で思いつく数字を何度も入れてみること、そして復旧を急いでパソコンをリセットしてしまうことです。後者は、書いてあるとおりファイルが消えます。院内のパソコンには、予約や会計の控え、文書の作りかけなど、サーバーに入っていないデータが残っていることがあります。画面が出たら操作を止めて、保守の委託先かIT担当者に連絡するのが結果的にいちばん早道です。暗号化の状態の洗い出しや、回復キーの控えの残し方については、アイジェイネットでもご相談を承っています。

出典・確認元

情報は確認日時点の内容です。最新の対象製品・手順・条件はリンク先でご確認ください。

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