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高額療養費 / 確認したい情報

「限度額適用認定証はマイナ保険証なら不要」。ただし、窓口で例外になる方がいます。

掲載 2026.10.11情報確認 2026.10.11

高額な治療で窓口負担が上限額で止まる仕組みは、オンライン資格確認を導入していれば、紙の限度額適用認定証がなくても使えます。これは以前から公表されている運用ですが、受付では「認定証は要らない」とだけ覚えられていることが多く、例外に当たる方が来られたときに説明できず止まってしまいます。厚生労働省のページ(2026年7月31日更新)と全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内で確認できる範囲で、窓口の線引きを整理します。令和8年8月から年間上限が加わった点も、受付の説明が変わるところです。

対象

オンライン資格確認を導入している病院・医科診療所・歯科診療所・薬局の受付担当者が対象です。入院・手術の予定がある患者さんから「限度額の紙は要りますか」と聞かれる場面を想定しています。加入している保険者によって手続きの窓口が異なるため、ここでは協会けんぽの案内で確認できた内容を中心に整理しています。健康保険組合・共済組合・国民健康保険の方は、それぞれの保険者の案内が優先されます。

期限について

この仕組み自体に申請期限はありません。期限として確認できたのは2つです。1つは協会けんぽの案内にある認定証の有効期間で、令和8年8月以降に交付されるものは最長で令和9年7月31日までとされています(令和9年8月の所得区分の見直しに伴うもの)。もう1つは厚生労働省が示している制度見直しの時期で、令和8年8月から月額上限の見直しと年間上限の新設、令和9年8月から所得区分の細分化です。令和9年8月以降の具体的な区分や金額は、確認した時点では公表資料で確定値を確認できませんでした。金額は推測せず、厚生労働省の公表資料と加入先の保険者でご確認ください。

原則:オン資を入れていれば、紙は要らない

厚生労働省のページでは、2012年4月から、入院だけでなく外来でも、限度額適用認定証またはマイナ保険証を提示すれば、月ごとの上限額を超える分を窓口で支払う必要はなくなった、と説明されています。協会けんぽの案内では、オンライン資格確認を導入している医療機関等でマイナ保険証を利用すると、オンライン資格確認によって限度額情報が医療機関等に提供される、とされています。紙の認定証が必要になるのは、オンライン資格確認を導入していない医療機関等を受診する場合と、保険者にマイナンバーが登録されていない場合です。つまり、自院が導入済みであれば、原則として「事前に役所でもらってきてください」とご案内する必要はありません。

例外1:低所得の区分に当たる方は、申請が必要

ここが見落とされやすいところです。協会けんぽの案内では、被保険者が低所得者に該当する場合は、マイナ保険証を利用する場合であっても「限度額適用・標準負担額減額認定証」を申請してください、と明記されています。低所得Ⅱは被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合、低所得Ⅰは被保険者と扶養家族全員について収入から必要経費・控除額を差し引いた後の所得がない場合の区分です。申請書も通常の「健康保険限度額適用認定申請書」ではなく、「健康保険限度額適用・標準負担額減額認定申請書」を使います。入院時の食事代の減額が関わるためで、受付では「非課税の世帯の方は紙の申請が要る場合があります、加入先にご確認ください」とお伝えいただくのが安全です。

例外2:上限で止まらない部分がある

令和8年8月から、月ごとの上限に加えて年間の上限が新設されました。厚生労働省の説明では、年間は8月から翌年7月までを指し、年間上限に達した後の医療費は保険者から還付を受ける形になります。窓口でその場で引かれるのは月ごとの上限までで、年間上限の分は後から保険者経由で戻る、という違いです。「上限があるなら窓口で全部済むはず」と受け取られると行き違いになりますので、年間の分は加入先からの案内を待っていただくようお伝えください。なお、直近12か月に該当月が3か月以上あると4か月目以降の上限がさらに下がる多数回該当は、見直し後も維持されるとされています。

受付での確認手順

手順は3つで足ります。第一に、自院がオンライン資格確認を導入済みで、カードリーダーと資格確認端末が当日きちんと動いていることを確認する。第二に、患者さんから紙の認定証を出された場合は、断らずにそのまま受け取る。導入済みであっても、認定証の提示自体が無効になるわけではありません。第三に、所得区分や非課税世帯の該当可否は医療機関では判断せず、加入先の保険者の窓口(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の国民健康保険・後期高齢者医療広域連合)にご案内する。患者さんの所得を院内で推測して説明するのは避けてください。あわせて、この説明文を受付の手元に1枚置いておくと、聞かれるたびに調べ直す手間がなくなります。カードリーダーや資格確認端末の動作確認、受付手順の整理については、アイジェイネットでもご相談を承っています。

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