いまも光ディスクでレセプトを出している場合、「猶予届出書 兼 移行計画書」が要ります。1年更新制で、出さないまま続けることはできません。
レセプトは令和6年4月1日からオンライン請求が原則です。光ディスク等での請求を続ける場合は期限付きの経過措置が設けられていて、「光ディスク等を用いた請求に係る猶予届出書 兼 オンライン請求への移行計画書」(様式第1号)を審査支払機関へあらかじめ提出することになっています。この届出は1年更新制で、継続を希望できる期間は最大で届出を行った翌年の9月末までです。厚生労働省は令和7年3月26日の事務連絡で、届出がないまま光ディスク等の請求が続いている施設がある、として改めて周知資料を出しました。ここで扱うのは、その周知資料と様式で確認できる範囲の内容です。新しい発表ではなく、過去に公表された仕組みの整理としてお読みください。
いまも光ディスク(CD-R等)や磁気テープでレセプトを提出している保険医療機関・保険薬局の院長・事務長と、請求を担当している事務の方。すでにオンライン請求に移行している施設には関係ありません。書面(紙)で請求している施設は様式第1号ではなく様式第2号が用意されています。顔認証付きカードリーダーや資格確認端末の入れ替えとは別の話で、機器の買い替えを求めるものではありません。
期限について期限は2段階で考えてください。1つは自院の届出に書いた「継続を希望する期間」の終わりです。様式には、最大で届出を行った翌年の9月末まで、1年更新制であり改めて届出・移行計画書の提出を行うことで更新可能、と明記されています。もう1つは更新の提出期限です。今回確認した様式の留意点には「あらかじめ(2024年8月31日までに)」とだけ書かれており、令和8年分の提出期限を示す記載は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。自院が前回いつまでの期間で届け出ていて、次の提出をいつまでに行うのかは、提出先の審査支払機関(DX審査支払機構または国民健康保険団体連合会)に個別の確認が必要です。推測で動かず、自院の控えと窓口の案内で確かめてください。
どういう仕組みか
厚生労働省の周知リーフレットに、仕組みが短くまとまっています。令和6年4月1日より、レセプトはオンライン請求が原則です。そのうえで、令和6年10月以降も光ディスク等を用いた請求を継続しようとする施設については、期限付きの経過措置が設けられています。経過措置の適用を受けるには、オンライン請求へ移行できない事情や、移行予定の時期を書いた届出(様式第1号)を審査支払機関へ提出する必要があります。リーフレットには「提出がないまま、光ディスク等の請求を継続することはできません」と書かれています。提出は、原則として医療機関等向け総合ポータルサイトの届出フォームから行います。ポータルの各種手続きには新規ユーザー登録が必要、という注記も付いています。
様式第1号に何を書くか
様式を開いて確認しました。書く内容は大きく3つです。1つ目は施設の基本情報(名称、電話番号、保険機関コード、所在地)。2つ目は届出内容で、光ディスク等を用いた請求の継続を希望する期間を記入します。ここに、最大で届出を行った翌年の9月末まで、1年更新制である旨の注記が付いています。3つ目が移行計画です。現時点でオンライン請求に移行できない理由を、ア(外部委託などで請求しておりレセプトコンピュータを保有していない)、イ(オンライン資格確認の経過措置に該当するやむを得ない事情。光回線のネットワークが未整備の離島・山間地域や建物に所在、改築工事中・臨時施設、休廃止に関する計画を定めている、その他特に困難な事情、から1つ選択)、ウ(その他)から選びます。あわせて、オンライン請求を行うことができる体制の整備予定時期、レセプトコンピュータ・請求用端末の状況(対応可能か、改修・調達が必要か、要否を確認中か)、ネットワークの整備状況、オンライン請求の利用申請と電子証明書の発行申請の状況を記入します。届出というより、自院の移行の見通しを一枚で書き出す書類だと考えると分かりやすいと思います。
令和7年3月に改めて周知が出た理由
今回の題材は、令和7年3月26日付の厚生労働省保険局医療介護連携政策課の事務連絡「オンライン請求への移行及び経過措置に係る周知資料の送付について」です。都道府県や地方厚生(支)局に宛てたもので、理由がはっきり書かれています。届出を提出することとされていたにもかかわらず、一部の保険医療機関・薬局では当該届出の提出がなされないまま光ディスク等を用いた請求が行われている、というものです。そのうえで、オンライン資格確認の原則義務化によってオンライン請求も可能な回線が敷設された状況を踏まえ、移行を促すとともに、移行できない事情のある施設には経過措置の届出を案内する、としています。つまり、回線はすでに引かれている施設が多いはずだ、という前提に立った周知です。オンライン資格確認のために引いた回線をそのまま使える場合、残る作業はレセコンの改修と申請、という整理になります。
自院で確かめること
確認の順番としては、まず自院がいまどの方法で請求しているかです。オンライン請求に移行済みであれば、この話は関係ありません。光ディスク等で出している場合は、次に過去の届出の控えを探してください。いつまでの期間で届け出ているかが書いてあります。控えが見当たらない、提出した記憶がない場合は、提出先の審査支払機関に自院の届出状況を問い合わせるのが確実です。そのうえで、移行の段取りをレセコンの事業者に相談します。リーフレットには、オンライン請求へ移行するにはシステム改修が必要なので契約中のレセコンのシステム事業者に相談すること、改修完了後にオンライン請求を開始するには「オンライン請求利用申請」と「電子証明書発行申請」が必要で、医療機関等向け総合ポータルサイトから申請すること、と書かれています。なお、ここに書いたのは令和6年から令和7年にかけて公表された資料で確認できた範囲です。施設ごとに事情も届出の時期も違いますので、そのまま自院に当てはめず、控えと窓口で確かめたうえで判断してください。移行の進め方や回線・レセコン側の確認については、アイジェイネットでもご相談を承っています。
出典・確認元
- 厚生労働省:保険医療機関・薬局におけるオンライン請求等(関係通知、周知資料、様式第1号〜第3号の掲載ページ) ↗
- 厚生労働省:周知リーフレット「オンライン請求への移行と経過措置のご案内です!」(令和6年4月1日よりオンライン請求が原則、令和6年10月以降の経過措置、様式第1号の提出がないまま光ディスク等の請求は継続できない旨、ポータルサイトの届出フォーム、利用申請と電子証明書発行申請) ↗
- 厚生労働省:様式第1号「光ディスク等を用いた請求に係る猶予届出書 兼 オンライン請求への移行計画書」(継続希望期間は最大で届出を行った翌年の9月末まで、1年更新制、移行できない理由の選択肢、体制整備予定時期、レセコン・ネットワークの状況欄) ↗
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