訪問診療のオンライン資格確認は、管理者画面の設定変更から始まります。
訪問診療や往診の場でマイナンバーカードを読み取る仕組みを「居宅同意取得型」といいます。本日新しい発表があったものではなく、令和6年3月21日付の厚生労働省保険局の通知(保連発0321第1号・保医発0321第9号)の整理です。機器を買い足す前に、まず既存のオンライン資格確認の管理者画面で設定を変える、という順番が通知に書かれています。
訪問診療・往診・オンライン診療、歯科訪問診療、訪問薬剤管理指導などを行う保険医療機関・薬局と、指定訪問看護ステーションの院長・事務長・管理薬剤師・管理者。外来ですでにオンライン資格確認を導入済みの施設も対象です(機器の追加購入より先に、設定の確認が必要になります)。在宅・訪問を行っていない施設は対象外です。
期限について運用開始の時期はすでに到来しています。通知には、医療機関・薬局は令和6年4月1日から運用開始、指定訪問看護ステーションは令和6年6月1日から運用開始と書かれています(プレ運用期間は医療機関・薬局が令和5年11月30日から、指定訪問看護ステーションが令和6年2月1日から)。一方、費用の補助については、通知に「令和5年度補正予算により実施している補助金(指定訪問看護ステーションについては、医療情報化支援基金)を活用することが可能」と書かれているだけで、補助額・補助率・申請の締切日は書かれていません。社会保険診療報酬支払基金の「医療情報化支援基金等」のページにも、訪問診療・オンライン診療を実施する保険医療機関・薬局等のオンライン資格確認の導入が支援の対象として挙げられているものの、金額や締切は記載がありませんでした。2026年9月27日時点では確認できていませんので、確認が必要です。自施設が対象になるか、いつまでに何をすればよいかは、医療機関等向け総合ポータルサイトで個別にご確認ください。
いつ公表された情報か
厚生労働省保険局の3課長・管理官の連名通知「訪問診療等におけるオンライン資格確認の仕組み(居宅同意取得型)の実施上の留意事項について」(保連発0321第1号・保医発0321第9号)が、令和6年3月21日に出されています。居宅同意取得型は、訪問診療等(往診、オンライン診療等を含む)を行う居宅でオンライン資格確認を実施し、直近の資格情報を確認できるほか、本人の同意に基づいて薬剤情報、診療情報、特定健診等情報を閲覧できる仕組みだと説明されています。本稿は9月27日時点の新しい発表ではなく、この通知の整理です。
機器を買う前に、管理者画面を見る
通知には手順が書かれています。まず資格確認端末の準備や回線敷設としてオンライン資格確認の本体システムを導入し、そのうえで管理者画面の環境設定から利用規約に同意して、「訪問診療等機能」または「オンライン診療等機能」を「利用しない」から「利用する」に変更する。すでに外来窓口で導入している施設については、管理者画面から環境設定の変更を行ってほしいと明記されています。往診の場合は「訪問診療等機能」を使います。居宅で使うのは「マイナ在宅受付Web」というWebサービスで、そのURLと二次元コードは施設ごとに発行され、管理者画面から作成・取得できると書かれています。読み取りは職員が持参するモバイル端末等(スマートフォン、タブレット等)でも、URLや二次元コードを提示して患者さんの端末を使う方法でも可能とされています。
2回目以降の「再照会」には条件がある
居宅同意取得型には、過去に取得した資格情報を用いてあらかじめ保険者へ照会し、直近の情報を確認する「再照会機能」があります。訪問診療等では2回目以降の訪問で利用できる一方、往診やオンライン診療等は対象ではなく、通常の外来と同様に診療の都度、資格確認を行う必要があると書かれています。期間にも条件があり、初回訪問から3か月を経過する日の属する月の末日まで利用可能で、さらに継続する場合は、診療等が毎月継続していることがレセプト請求の審査結果から確認できる必要があるとされています。もう一点、薬剤情報等は資格確認端末や電子カルテ用端末から閲覧するもので、モバイル端末等からは確認できません。
読み取れなかったときと、費用のこと
居宅でカードを読み取れない場合(停電、通信障害、券面の汚損、ICチップの破損等)の扱いも書かれています。マイナポータルの被保険者資格情報の画面や、保険者から送付される「資格情報のお知らせ」とマイナンバーカードを併せて提示していただく方法などで資格が明らかであることを確認できれば、保険診療・保険調剤を行い、適切な自己負担分の支払を求めることが可能とされています。業務用モバイル端末の確保やレセコンとの連携は各施設の任意とされ、費用は補助金を活用できると書かれていますが、金額や締切は今回確認した資料では分かりませんでした。施設ごとに条件が違いますので、そのまま当てはめないでください。管理者画面の設定を変える前に、レセコンやオンライン資格確認のベンダー・保守事業者にひとこと相談しておくと安全です。訪問診療での運用の組み立ては、私たちアイジェイネットにもご相談いただけます。
出典・確認元
- 厚生労働省保険局:訪問診療等におけるオンライン資格確認の仕組み(居宅同意取得型)の実施上の留意事項について(保連発0321第1号・保医発0321第9号、令和6年3月21日) ↗
- 社会保険診療報酬支払基金:医療情報化支援基金等 ↗
- 厚生労働省:オンライン資格確認について(医療機関・施術所等、システムベンダ向け) ↗
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