後期高齢者の方が窓口に出す紙、8月から2種類に分かれています。
本日新しい発表があったわけではありません。令和8年8月1日から、後期高齢者医療の被保険者に送られる書類が「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」に分かれました。令和8年7月末までは、マイナ保険証を持っているかどうかにかかわらず全員に資格確認書が交付される暫定的な取扱いでしたが、それが終わっています。受付で何が変わるのかを、厚生労働省と保険者の公表資料で確認できた範囲で整理しました。
後期高齢者医療の被保険者を受け付ける医療機関・薬局の受付。75歳以上の患者さんが多い診療所ほど、窓口で目にする機会が増えます。どの書類を誰に送るかは保険者(お住まいの都道府県の後期高齢者医療広域連合)が決めるため、地域によって案内の細部が異なります。本文で取り上げたのは千葉県後期高齢者医療広域連合の案内です。
期限について千葉県後期高齢者医療広域連合の案内では、令和8年7月中に市区町村から郵送された書類は、令和8年8月1日から令和9年7月31日まで使用するものとされています。ただし厚生労働省は、資格確認書の有効期限について「5年以内で保険者が設定することとなっております」としており、全国一律ではありません。患者さんの書類に印字された有効期限が正です。自院の地域での更新時期や交付の判定基準は、管轄の広域連合の公表資料で確認が必要です。
いつ公表された情報で、何が変わったか
今回の題材は、令和8年8月1日から始まっている後期高齢者医療の資格確認書等の交付ルールです。本日の新しい発表ではありません。千葉県後期高齢者医療広域連合の「令和8年8月1日からの資格確認書等の交付について」は令和8年5月1日更新で、書類を令和8年7月中に市区町村から郵送し、令和8年8月1日から使えると案内しています。厚生労働省の「資格確認書について」のページでも、後期高齢者医療制度の加入者に申請によらず資格確認書を交付する取扱いは「令和8年7月末までの暫定措置」と位置づけられています。これまでは後期高齢者の方は全員が資格確認書を持っていたわけですが、8月以降はそうではなくなった、ということです。
85歳以上と84歳以下で分かれます
千葉県後期高齢者医療広域連合の案内によると、令和8年8月1日時点で85歳以上の方には、マイナ保険証の保有状況にかかわらず全員に資格確認書が交付されます(8月2日以降に85歳になる方は、その時点では交付されず、次の有効期限の更新時などに交付されるとされています)。84歳以下の方は、マイナ保険証を持っていない方、利用が困難な方、普段から使用していない方に資格確認書が交付されます。一方、84歳以下でマイナ保険証を普段から使用している方、具体的には「過去12か月間にマイナ保険証を6回以上利用」し、かつ「概ね直近3か月以内にマイナ保険証の利用実績がある」方には、資格確認書ではなく「資格情報のお知らせ」が送られます。なお、資格情報のお知らせが届いた方でも、申請により資格確認書に変更できるとされています。
「資格情報のお知らせ」だけでは受診できません
受付でいちばん効いてくるのがここです。柏市の国民健康保険の案内(令和8年6月11日掲載)には、「資格情報のお知らせのみでは保険診療は受けられません」と明記されています。そのうえで、マイナ保険証の読み取りができないなど例外的な場面では、「資格情報のお知らせまたはマイナポータル内の資格情報画面とマイナンバーカードを一緒に提示することで保険診療を受けることができます」とされています。つまり資格情報のお知らせは、それ自体が保険証の代わりになる書類ではなく、マイナンバーカードとセットで初めて使えるものです。千葉県後期高齢者医療広域連合も、資格情報のお知らせが届いた方には「引き続きマイナ保険証で受診してください」と案内しています。
受付で決めておくこと、やらないほうがよいこと
想定しておきたいのは、患者さんが「保険証の代わりの紙」のつもりで資格情報のお知らせだけを出す場面です。このときまず確認するのは、マイナンバーカードも持っているかどうか。カードがあれば、いつもどおり顔認証付きカードリーダーで資格確認ができます。カードがない、あるいはリーダーが不調で読み取れないときは、カードと資格情報のお知らせを合わせて提示してもらう、保険者に照会する、といった手順になります。院内で決めておくとよいのは、「この紙だけを出されたときに、誰が何を聞くか」の一言と、お渡しする説明の紙を用意しておくことくらいです。避けたいのは、窓口で有効期限や交付の条件を推測して患者さんに答えてしまうことと、この件のために資格確認端末やネットワークの設定を変更することです。今回のルール変更は保険者が書類を送り分けるという話で、医療機関側の機器の変更を求めるものではありません。交付の基準も有効期限も保険者ごとに決まりますので、ここに書いた千葉県の例をそのまま自院の地域に当てはめず、管轄の広域連合の公表資料でご確認ください。受付での声かけの整理や、カードリーダーで読み取れないときの手順書づくりは、アイジェイネットでもご相談を承っています。
出典・確認元
- 厚生労働省:資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法) ↗
- 千葉県後期高齢者医療広域連合:令和8年8月1日からの資格確認書等の交付について(令和8年5月1日更新) ↗
- 柏市:マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)(令和8年6月11日) ↗
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