受付が2か所以上ある施設へ。第2世代カードリーダーは「1台のパソコンに複数台」が仕様に入っています。
本日あらたな発表があったわけではありません。第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーの仕様は令和7年2月17日に公表されたもので、その考え方は令和7年4月3日の第193回社会保障審議会医療保険部会の資料に、メーカー別の特徴は令和8年6月18日の第212回同部会の資料3に示されています。さらに令和8年8月10日付の厚生労働省の事務連絡で再周知されています。窓口が複数ある施設に関係する点として、カードリーダーを複数台、1台の資格確認端末(パソコン)につなぐ、という性能改善が挙げられています。現行機との混在についてはメーカーごとに書き方が違いますので、そこを分けて整理しました。
受付や会計の窓口が2か所以上あり、顔認証付きカードリーダーを複数台置いている、または置くことを考えている医療機関・薬局が対象です。窓口が1か所で1台しか使っていない施設には直接の関係はありません。現行機(第1世代)をそのままお使いの施設も、保守期限が来るまでは今回の話の対象外です。なお、ここで扱うのは機器の仕様の話で、資格確認の運用やレセコンの設定を変える話ではありません。
期限について複数台の接続そのものに期限は示されていません。期限があるのは補助金のほうで、令和8年6月30日付の厚生労働省保険局医療介護連携政策課の事務連絡に、申請期限は令和9年(2027年)2月1日と明記されています。導入と申請の両方をこの日までに終える必要があります。複数台を入れ替える場合に補助が何台分まで受けられるかは、今回確認した資料には書かれていませんので、確認が必要です。医療機関等向け総合ポータルサイトの補助事業関連ページか、オンライン資格確認等コールセンター(0800-080-4583、通話無料。令和8年8月10日付の事務連絡に記載)で個別にご確認ください。
いつ公表された情報か
最初に出どころを整理します。第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーの仕様は、令和7年2月17日に公表されました。その検討方針をまとめた資料が、令和7年4月3日の第193回社会保障審議会医療保険部会の資料1です。そこには、現行機の運用上の課題として、スマホ用電子証明書の読み取りに一部機種しか対応していないこと、視覚障害のある方が一人で操作するのが難しいこと、端末によって画面がばらばらで高齢の方には文字が読みづらいこと、エラーで受付に時間がかかることが挙げられています。これに対する改善点を並べたうえで、末尾に「接続エラー低減のための端末接続部の耐久性強化や、複数台の顔認証付きCRを1台の資格確認端末(PC)に対して接続する等の性能改善も実施」と書かれています。この資料は、令和8年8月10日付の厚生労働省政策統括官付医療情報基盤担当参事官室の事務連絡にも、そのまま添えられています。
複数台を1台のパソコンにつなぐ、という改善
現行機では、顔認証付きカードリーダーと資格確認端末(パソコン)を組み合わせて使います。窓口が2か所あれば、その組み合わせを2つ置く、という考え方でした。第2世代では、複数台のカードリーダーを1台の資格確認端末につなぐ性能改善が実施される、と国の資料に書かれています。置き場所と台数の考え方が変わる可能性がある、ということです。ただし、これは国が示した性能改善の方針であって、自院で何台までつなげるか、どういう構成なら動くかを示したものではありません。実際に何台つなげるかは機種と構成によりますので、販売店や保守の窓口に、自院の窓口の数を伝えて確認してください。
現行機との「混在」は、メーカーで書き方が違います
令和8年6月18日の第212回社会保障審議会医療保険部会の資料3に、メーカー別の特徴が一覧で示されています。キヤノンマーケティングジャパンの機種には「キヤノン社製の現行機(Hi-CARA)と混在の複数台接続が可能」、リコージャパンの機種には「現行機(富士通Japan社製Caora)と混在の複数台接続が可能」と書かれています。つまり、同じメーカーの現行機を残したまま新しい機器を足す、という進め方が想定されています。一方、パナソニック コネクトの欄にあるのは、資格確認端末を内蔵していること、本体とレセコン間がLAN接続で設置の自由度が上がることで、現行機との混在についての記載はありません。記載がないことは「できない」という意味ではありませんので、混在での運用を考えている場合は、メーカーまたは販売店に個別に確認してください。なお同じ資料では、発売時期はキヤノンが令和8年4月22日、パナソニックが令和8年8月、リコージャパンが令和8年10月(いずれも当時の予定を含む)とされています。
自院で確かめること
確かめるのは3点です。ひとつ目は、いま何台のカードリーダーを使っていて、どの窓口に置いているか。台数と設置場所を書き出すところからです。ふたつ目は、現行機の保守期限です。令和8年8月10日付の事務連絡には、確認方法はメーカーごとに異なり、医療機関等向け総合ポータルサイトに掲載されている、と書かれています。みっつ目は、補助の金額です。同じ事務連絡には、カードリーダーは販売価格(税込)の2分の1で上限12万1千円、資格確認端末は3分の1で上限5万円(端末のみの購入は対象外)、資格確認端末を一体化させたカードリーダーは上限14万6千円、外付けテンキーは2分の1で上限1万1千円と示されています。ここに書いたのは資料で確認できた範囲で、台数の扱いや実際の構成は施設ごとに違いますから、そのまま当てはめずに販売元へご確認ください。窓口ごとの台数の決め方や入れ替えの順番でお困りでしたら、アイジェイネットでもご相談を承っています。
出典・確認元
- 厚生労働省:第212回社会保障審議会医療保険部会 資料3「マイナ保険証の円滑な利用について」(令和8年6月18日。第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーのメーカー別の特徴として、キヤノンマーケティングジャパンの「キヤノン社製の現行機(Hi-CARA)と混在の複数台接続が可能」、リコージャパンの「現行機(富士通Japan社製Caora)と混在の複数台接続が可能」、パナソニック コネクトの資格確認端末内蔵・レセコン間のLAN接続、発売開始時期が令和8年4月22日・令和8年8月・令和8年10月であることを確認) ↗
- 厚生労働省政策統括官付医療情報基盤担当参事官室:第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーの発売開始について(周知依頼)(令和8年8月10日付 事務連絡。日本医療法人協会 資料に掲載。仕様の公表が令和7年2月17日であること、添付の第193回社会保障審議会医療保険部会資料1(令和7年4月3日)に現行機の課題と「複数台の顔認証付きCRを1台の資格確認端末(PC)に対して接続する等の性能改善」が記載されていること、現行機の保守期限の確認方法がメーカーごとに異なり医療機関等向け総合ポータルサイトに掲載されていること、補助額がカードリーダー2分の1・上限12万1千円、資格確認端末3分の1・上限5万円、一体型は上限14万6千円、外付けテンキー2分の1・上限1万1千円であること、オンライン資格確認等コールセンターが0800-080-4583であることを確認) ↗
- 厚生労働省保険局医療介護連携政策課:第2世代(次期)顔認証付きカードリーダー等の補助金申請受付開始について(周知依頼)(令和8年6月30日付 事務連絡。全日本病院協会 医療行政情報に掲載。申請期限が令和9年2月1日であること、申請に購入時の領収書が必要であることを確認) ↗
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