第2世代カードリーダーの暗証番号用テンキー、メーカー3社で扱いが違います。
本日あらたな発表があったわけではありません。令和8年6月18日の社会保障審議会医療保険部会に厚生労働省が出した資料と、各メーカーの公表資料から、第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーのテンキーの扱いを整理しました。国はテンキーの搭載を「強く推奨」としつつ、最終的に載せるかどうかはメーカー判断としています。その結果、キヤノンマーケティングジャパンは本体一体型、パナソニック コネクトは別売りの外付け、リコージャパンは資料に記載なし、と3社で分かれています。別売りテンキーは、カードリーダーと同時に申請すれば補助の対象です。
第2世代(次期)顔認証付きカードリーダーへの入れ替えを検討している医療機関・薬局が対象です。とくに、暗証番号の入力を窓口で受けている施設、目の不自由な方や高齢の方の受付が多い施設は、テンキーの有無で受付の手順が変わります。現行機をそのままお使いの間は、今回の話は影響しません。入れ替えの見積りを取る段階で確認する内容です。
期限について第2世代(次期)顔認証付きカードリーダー等の補助金は、令和8年6月30日付の厚生労働省保険局医療介護連携政策課の事務連絡で、申請期限が令和9年(2027年)2月1日と示されています。導入と申請の両方をこの日までに終える必要があります。パナソニック コネクトの専用外付けテンキーは、同社の2026年7月22日の発表で2026年10月発売予定とされていますが、実際の納期は確認が必要です。自院の現行機の保守期限も施設ごとに異なり、公表資料からは分かりません。こちらも確認が必要です。
なぜテンキーが論点になるのか
マイナ保険証の受付では、顔認証のほかに暗証番号を入力して本人確認をする方法があります。厚生労働省が令和7年4月3日の医療保険部会に出し、令和8年6月18日の資料にも再掲した整理では、現行のカードリーダーの課題として「視覚障害者が一人でカードリーダー上の操作(顔認証、暗証番号の入力等)を行うことが困難」という点が挙げられています。そこで次期機の要件には、音声案内とあわせてテンキーの搭載が盛り込まれました。ただし同じ資料には「販売価格の増加が想定されるため、要件として強く推奨しつつも、最終的な搭載有無はメーカー判断」と明記されています。義務ではない、というのが要点です。この一文があるために、同じ第2世代機でも、買う機種によって暗証番号の入力のしかたが変わります。
3社の扱い(令和8年6月18日資料の記載)
厚生労働省の資料では、メーカーごとの特徴が次のように整理されています。キヤノンマーケティングジャパン(発売開始時期は令和8年4月22日)は「テンキー一体化構造により、テンキー操作が可能(外付けのテンキーが不要)」。パナソニック コネクト(同 令和8年8月予定)は「専用外付けテンキーにより操作が可能」で、注記に「テンキーはオプションでの販売(令和8年10月発売予定)」とあります。リコージャパン(同 令和8年10月予定、富士通Japan社製Caoraの後継機)については、7インチディスプレイや設置幅の縮小などが挙げられている一方、テンキーについての記載はありません。なお当サイトで10月6日にお伝えしたとおり、販売元の告知では、テンキーでの入力に対応した新モデルの展開は2027年5月の予定とされています。買ってから足す、ができる機種とできない機種がある、と考えてください。
別売りテンキーは補助の対象になります
パナソニック コネクトの2026年7月22日の発表によると、専用外付けテンキー(品番 VT-QXZ2468ZA)の販売価格は18,700円(税込)で、2026年10月発売予定、注文の受付は本体の発売日である8月24日から始まっています。本体(品番 XC-STFR3J-MN)は2026年8月24日発売、販売価格379,500円(税込)で、資格確認端末を内蔵している点が特徴とされています。費用の面では、厚生労働省の資料に「別売りのテンキーの導入・資格確認端末の入れ替えについても、カードリーダーの導入と同時申請の場合には補助対象」と書かれています。あとから単独で買うと扱いが変わる可能性がありますので、テンキーを使う見込みがあるなら、本体の申請と一緒に出すのが前提になります。補助額や要件は機種と購入方法で変わりますので、自院の見積りに当てはめる前に、医療機関等向け総合ポータルサイトの補助事業関連ページで個別にご確認ください。
自院で決めること
機種選びの前に、受付の実際を見てください。暗証番号での確認を日常的に使っているか、顔認証がうまくいかない方にどう対応しているか、カウンターの奥行きに外付け機器を置く余地があるか。この3点が決まれば、一体型でよいのか、外付けを足すのか、テンキー対応モデルを待つのかが見えてきます。待つ場合は、補助金の申請期限が令和9年2月1日であることと突き合わせて、間に合うかどうかを先に確かめてください。ここに書いたのは公表資料で確認できた範囲で、施設ごとに契約も構成も違いますから、そのまま当てはめずに販売元に見積りと納期を確認することをおすすめします。入れ替えにあたって資格確認端末やレセプトコンピュータの設定を一律に変更する必要はありません。機種の比較や申請時期の逆算でお困りでしたら、アイジェイネットでもご相談を承っています。
出典・確認元
- 厚生労働省:第212回社会保障審議会医療保険部会 資料3「マイナ保険証の円滑な利用について」(令和8年6月18日) ↗
- 厚生労働省保険局医療介護連携政策課:第2世代(次期)顔認証付きカードリーダー等の補助金申請受付開始について(周知依頼)(令和8年6月30日付 事務連絡。全日本病院協会 医療行政情報に掲載) ↗
- パナソニック コネクト:業界初、資格確認端末の内蔵で受付を省スペース化、スマホのマイナ保険証にも対応 医療機関・薬局向け「顔認証付きカードリーダー」新モデルを発売(2026年7月22日) ↗
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